2019年8月23日金曜日
青少年のための科学の祭典でCS in Englishを紹介
8月17日、18日の2日間に渡り益城町のグランメッセ熊本で開催された「青少年のための科学の祭典」熊本大会2019 ~まなびのドア~ で、「英語で学ぶコンピュータサイエンス(CS in English)」を紹介するステージと体験ブースを出展しました。
「青少年のための科学の祭典」は、子どもたちに科学の魅力を体験できる機会をもってもらおうと、平成4年(1992年)から全国で毎年行われている体験型イベントです。熊本では熊本県民テレビ(KKT)の共催で平成14年(2012年)から実施されており、県内の理科の先生が協力して行う実験などが小さい子どもたちの人気を集めています。
今回、くまもとLRネットもコンピュータサイエンスという科学の一分野について、子どもたちに英語で楽しく学んでもらおうと、Seattle IT Japanese Professionals(SIJP)と一緒に取り組んでいる「英語で学ぶコンピュータサイエンス(CS in English)」を来場したたくさんの子どもたちに紹介しました。
コンピュータサイエンスと聞くと難しそうなイメージですが、目的はコンピュータについて正しく理解することではなく、「コンピュータについて英語で学ぶ」という普段はできない体験を、子どもたちの心に「楽しかった思い出」として残してもらうことです。
体験ブースでは2日間で124組の親子が参加、子どもたちに対してボランティアスタッフが個別に対応する形で、コンピュータが取り扱うデータの形式である2進数(Binary Number)について学んでもらいました。
初めて2進数について学ぶ子どもたちでも理解しやすいように、まずは5本の指を使ってコンピュータの世界で扱う2進数と普段使っている10進数についての違いや関係性について学びます。また、子どもたちにはそれぞれiPadが配布され、解説動画を見ながら2進数について理解を深められるようになっています。基本的に動画はすべて英語で説明されますが、英語が苦手だったり内容についてうまく理解できない子どもたちについては、スタッフが個別に日本語で分かりやすく解説し、置いてきぼりになる子がでないようサポートを行いました。 ただ、どうしても理解が難しい年少の子どもたちについては、より簡単なGraph Paper Programmingという、紙と鉛筆を使ってアルゴリズムやプログラミング的思考を学習するアクティビティに変更し、コンピュータサイエンスの世界を親しみやすく体感してもらえるよう配慮しました。
2進数について一通り学んだ子どもたちは、iPadにインストールされたKahoot!というクイズアプリを使って、今回学んだことについて理解度チェックを行います。問題は動画で説明された内容をもとに出題され、中には2進数から10進数への変換を行う問題など、少し頭を使う難しいものもあります。
最後は、みんなで一緒にKahoot!にチャレンジしてもらうクイズ大会(Kahootタイム!)を行いました。Kahoot!は正解数と回答に要した時間をもとに得点が与えられる仕組みになっており、参加者同士で得点を競うことができます。子どもたちは解答結果に一喜一憂しながら、今回学んで得た知識をフルに活用し、集中して問題に取り組んでいました。
※体験ブースでのアクティビティについては、こちらの配布資料もご覧ください。
ステージでは、北米シアトルとインターネットで接続し、ビデオ会議サービスzoomを使ってKenji先生、Mario先生とのライブセッションを4回行いました。Kenji先生(今崎 憲児 氏)は、シアトル在住、CS in Englishの取り組みをリードするSeattle IT Japanese Professionals(SIJP)の代表で、本業はGoogleのエンジニア。熊本県松橋町の出身で熊本高等専門学校のOBです。
Mario先生(西尾 まりお 氏)も同じくシアトル在住でSIJPのメンバーとしてCS in Englishをサポート、本業はMicrosoftでソフトウエア開発に従事するエンジニアです。 まずはKenji先生がステージ上のMCとスクリーン越しに掛け合いながら、CS in Englishについて紹介した後、Mario先生がソートアルゴリズムをテーマにした模擬授業を英語のスライドを使って展開。ソートアルゴリズムは、たくさんのものを一定の規則に従って並べるのに使われる手順で、中でも単純でわかりやすい「バブルソート」を取り上げ、実例を示しながら英語と日本でわかりやすく説明をしてくれました。
次に、このバブルソートのアルゴリズムを実際に使って、ステージに上がった熊本西高校の生徒6人を身長の高い順に並べ替える「人力バブルソート」を実演。ステージの前の子どもたちもステージに上がり、一緒に人力バブルソートに挑戦しながら、データが泡(=バブル)のように移動しながら順番に並び替えられる手順を、体で覚えることができたようです。 最後はおなじみKahoot!タイム。保護者の方のスマートフォンを使って、ソートアルゴリズムのクイズに参加、たくさんの子どもたちが英語で出題される難しい問題にチャレンジしました。
※ステージでのアクティビティの内容については、こちらの配布資料をご覧ください。 ※ステージの様子を録画したビデオもご覧ください。
体験ブースでは参加した子どもたちにアンケートを実施しました。
アンケートでは「興味・関心」「英語について」「理解度」「満足度」についてそれぞれ1~5の5段階で評価してもらいました。 「興味・関心」についてはスコアが4.4と高く、実施内容について楽しかった、興味深かったと感じた子どもたちが多かったようです。「英語について」(スコア3.15)と「理解度」(スコア3.55)については、個人の英語力の差によりばらつきがみられたようです。スタッフがサポートについていたとは言え、英語自体に苦手意識を抱く子も多く、対応の改善が必要なようです。「満足度」はスコアが4.62と非常に高く、今回のようにiPadやアプリを活用しながら学ぶ方法が子どもたちに受け入れられやすく、またコンピュータサイエンスを学ぶ機会の需要の高さを感じられました。
その他、今回アンケートに寄せられた意見や感想は次のとおりです。
良かったこと
改善してほしいこと
意見や感想
今回の出展では、熊本市少年少女発明クラブや熊本県立熊本西高等学校などから、ボランティアとして参加していただいた皆さまのおかげで、たくさんの子どもたちに、コンピュータサイエンスを英語で学ぶという普段はできない体験を通じて、未知のことに挑戦し学ぶ楽しさを知ってもらうことができました。この場をお借りして御礼申し上げます。
「青少年のための科学の祭典」は、子どもたちに科学の魅力を体験できる機会をもってもらおうと、平成4年(1992年)から全国で毎年行われている体験型イベントです。熊本では熊本県民テレビ(KKT)の共催で平成14年(2012年)から実施されており、県内の理科の先生が協力して行う実験などが小さい子どもたちの人気を集めています。
今回、くまもとLRネットもコンピュータサイエンスという科学の一分野について、子どもたちに英語で楽しく学んでもらおうと、Seattle IT Japanese Professionals(SIJP)と一緒に取り組んでいる「英語で学ぶコンピュータサイエンス(CS in English)」を来場したたくさんの子どもたちに紹介しました。
コンピュータサイエンスと聞くと難しそうなイメージですが、目的はコンピュータについて正しく理解することではなく、「コンピュータについて英語で学ぶ」という普段はできない体験を、子どもたちの心に「楽しかった思い出」として残してもらうことです。
体験ブースでは2日間で124組の親子が参加、子どもたちに対してボランティアスタッフが個別に対応する形で、コンピュータが取り扱うデータの形式である2進数(Binary Number)について学んでもらいました。
初めて2進数について学ぶ子どもたちでも理解しやすいように、まずは5本の指を使ってコンピュータの世界で扱う2進数と普段使っている10進数についての違いや関係性について学びます。また、子どもたちにはそれぞれiPadが配布され、解説動画を見ながら2進数について理解を深められるようになっています。基本的に動画はすべて英語で説明されますが、英語が苦手だったり内容についてうまく理解できない子どもたちについては、スタッフが個別に日本語で分かりやすく解説し、置いてきぼりになる子がでないようサポートを行いました。 ただ、どうしても理解が難しい年少の子どもたちについては、より簡単なGraph Paper Programmingという、紙と鉛筆を使ってアルゴリズムやプログラミング的思考を学習するアクティビティに変更し、コンピュータサイエンスの世界を親しみやすく体感してもらえるよう配慮しました。
2進数について一通り学んだ子どもたちは、iPadにインストールされたKahoot!というクイズアプリを使って、今回学んだことについて理解度チェックを行います。問題は動画で説明された内容をもとに出題され、中には2進数から10進数への変換を行う問題など、少し頭を使う難しいものもあります。
最後は、みんなで一緒にKahoot!にチャレンジしてもらうクイズ大会(Kahootタイム!)を行いました。Kahoot!は正解数と回答に要した時間をもとに得点が与えられる仕組みになっており、参加者同士で得点を競うことができます。子どもたちは解答結果に一喜一憂しながら、今回学んで得た知識をフルに活用し、集中して問題に取り組んでいました。
※体験ブースでのアクティビティについては、こちらの配布資料もご覧ください。
ステージでは、北米シアトルとインターネットで接続し、ビデオ会議サービスzoomを使ってKenji先生、Mario先生とのライブセッションを4回行いました。Kenji先生(今崎 憲児 氏)は、シアトル在住、CS in Englishの取り組みをリードするSeattle IT Japanese Professionals(SIJP)の代表で、本業はGoogleのエンジニア。熊本県松橋町の出身で熊本高等専門学校のOBです。
Mario先生(西尾 まりお 氏)も同じくシアトル在住でSIJPのメンバーとしてCS in Englishをサポート、本業はMicrosoftでソフトウエア開発に従事するエンジニアです。 まずはKenji先生がステージ上のMCとスクリーン越しに掛け合いながら、CS in Englishについて紹介した後、Mario先生がソートアルゴリズムをテーマにした模擬授業を英語のスライドを使って展開。ソートアルゴリズムは、たくさんのものを一定の規則に従って並べるのに使われる手順で、中でも単純でわかりやすい「バブルソート」を取り上げ、実例を示しながら英語と日本でわかりやすく説明をしてくれました。
次に、このバブルソートのアルゴリズムを実際に使って、ステージに上がった熊本西高校の生徒6人を身長の高い順に並べ替える「人力バブルソート」を実演。ステージの前の子どもたちもステージに上がり、一緒に人力バブルソートに挑戦しながら、データが泡(=バブル)のように移動しながら順番に並び替えられる手順を、体で覚えることができたようです。 最後はおなじみKahoot!タイム。保護者の方のスマートフォンを使って、ソートアルゴリズムのクイズに参加、たくさんの子どもたちが英語で出題される難しい問題にチャレンジしました。
※ステージでのアクティビティの内容については、こちらの配布資料をご覧ください。 ※ステージの様子を録画したビデオもご覧ください。
体験ブースでは参加した子どもたちにアンケートを実施しました。
アンケートでは「興味・関心」「英語について」「理解度」「満足度」についてそれぞれ1~5の5段階で評価してもらいました。 「興味・関心」についてはスコアが4.4と高く、実施内容について楽しかった、興味深かったと感じた子どもたちが多かったようです。「英語について」(スコア3.15)と「理解度」(スコア3.55)については、個人の英語力の差によりばらつきがみられたようです。スタッフがサポートについていたとは言え、英語自体に苦手意識を抱く子も多く、対応の改善が必要なようです。「満足度」はスコアが4.62と非常に高く、今回のようにiPadやアプリを活用しながら学ぶ方法が子どもたちに受け入れられやすく、またコンピュータサイエンスを学ぶ機会の需要の高さを感じられました。
その他、今回アンケートに寄せられた意見や感想は次のとおりです。
良かったこと
- 手袋に数字を書いていろいろできたから楽しかった!
- わかりやすく教えてくれた
- パソコンの事が良く分かった
- クイズに挑戦したら、全問正解だったので良かったです!
- 2進数や10進数
- 先生から数字の事を教えてもらって新しいことを知れた
- クイズで3位になった
改善してほしいこと
- 動画が退屈した
- 日本語がいい
- クイズで勝ったら賞品がほしい
意見や感想
- 英語だったのであまり聞き取れはしなかったけれど、楽しかったです
- ゲームを作って欲しい
今回の出展では、熊本市少年少女発明クラブや熊本県立熊本西高等学校などから、ボランティアとして参加していただいた皆さまのおかげで、たくさんの子どもたちに、コンピュータサイエンスを英語で学ぶという普段はできない体験を通じて、未知のことに挑戦し学ぶ楽しさを知ってもらうことができました。この場をお借りして御礼申し上げます。